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『玉名市まちなか未来プロジェクト賑わいのまちづくり地域交流活性化事業』-第5回目 by-F

この記事は、2023年12月16日~2024年2月23日にかけて玉名市が主催する

『玉名市まちなか未来プロジェクト賑わいのまちづくり地域交流活性化事業』の業務委託の活動の振り返りです。

本事業は、玉名まちなか(今回は主に駅周辺)の賑わいを創ろうという企画です。

賑わい創出のために、まず玉名について知るセミナー、次に玉名市外での賑わい創出事例、

そして空き家利活用など賑わい創出のための参考事例を5回に分けて行います。



最終回となる第5回目のセミナーでは、

「空き家利活用」についての話を中心に上田さん、橋本さん、吉原さんの

 3者によるセミナーが行いました。

 


〇株式会社グランド・デザインアドバイザーズ 代表取締役 上田 耕太郎さんのセミナー


・メインの話として空き家利活用時の仕組みについてセミナーが行われた。


・物件1個だけの価値が上がっても、エリアの価値をあげなければ個別の不動産価値が上がらず、

 結果として地域活性化には繋がらないと考えている。

 


持続的な空き家利活用について

・利活用されない理由について、個別事情の問題が大きくあり、

 なんとなく活用していない、仏壇の移動など挙げられるが、街全体がそのような雰囲気だと、

 活用には踏み切れない。

 


□三方良しの契約について

・空き家のオーナーは、元々自分の持ち家を貸す際に何の準備もなく、

 不動産のオーナーとしての義務を果たさなければいけない。

 雨漏りがあれば、修繕はオーナーが行い、契約書面上に費用負担は行わないと明記しても

 責任を負わなければならない場合がある。


・そのような環境では、積極的な利活用は進まないため、不具合がある事を告知し、

 合意の上で借りてもらう。最初から壊れているがそれでも良いかという合意を得て貸し出す。


・説明がなく、現状有姿で貸し、改修などは借主の費用で行うなどの説明を行った場合、

 オーナー側に寄った契約だと受け取れられ、三方良しの理念には及ばない。

 事前説明を少しでも行うことで良好な関係を築ける。



□サブリースについて

・上田氏が空き家の利活用をする際には、

 不動産に熟知した不動産屋がオーナーと借主の間に入るサブリースという方法を多用される。



□コンバージョン(用途変更)について

・空き家の住宅再利用には限界があり、

 人口が減り、空き家が増えていく中で新たな住宅の需要は少ないと考える。


用途変更で選択肢が増え、プライバシーの高い住宅よりもオープンな店舗の方が、活性化も期待できる。


・広島の尾道にて、住宅をゲストハウスに用途変更し改修した、『あなごのねどこ』という事例もある。

 あなごのねどこ(https://anago.onomichisaisei.com/)



□DIY型リノベーションについて

・サブリース人が費用を出して工事を行い、

 賃料で回収していく方法が、トラブルが少なく上手く活用できる。

 リノベーションの際にも、オーナー、貸主、地域住民の三方にとっても良い関係を意識する。

↑空き家の利活用について説明される上田さん

 



 

〇AECH代表、株式会社 上原不動産 常務取締役 橋本 千嘉子さんのセミナー

・若い人がチャレンジしやすいような環境づくりについてセミナーがあった。

 


□環境作りについて

・橋本さんは、賃貸オーナーとして収益を元に事業を行っている。

 それを元にどの様にして街と関わっていくか、街と関わってもプレイヤーの方と関わっていかなければ

 街も変わらないので、きっかけ作りも意識して活動している。


・人が集まり、交流が生み出され易い環境を整えることで、事業にチャレンジしやすい環境を作る。


・立ち寄る場所がないので街が活性化しない事もあり、コンテンツを増やすことで立ち寄る機会を増やす。


・若いプレイヤ―が小さくチャレンジできる環境の重要性を知る。

 


□小さく始める大切さについて

・コンテンツを増やすためにチャレンジし易い環境を整える。


・最初から満額で貸さず、経営が成り立ち始めてから賃料を増やすなど、

 ステップ家賃の検討など小さく始めるための支援も行えると良い。


・シェアオフィスやレンタルスペースの活用なども支援に当たると感じる。


□公民連携のまちづくり

・自らの敷地だけでなく、エリアの価値を向上させるという意識を持つことが重要である。

 これは、前講演で話された上田さんのセミナー内容と共通している。


・民間である不動産屋だからこそ、トラブルなくスムーズに進める場合もある。


・補助金にはできるだけ頼らない事を意識している。



□不動産会社の役割

・不動産会社がサブリースなどの工夫した手法を用い、プレイヤーがチャレンジし易い環境を作れる。

↑DIYリノベーションを通した環境挑戦しやすい環境づくりの説明を行う橋本さん



〇NPO法人 福岡ビルストック研究会  理事長 吉原 勝己さんのセミナー

・全国的な空き家利活用の事例についてのセミナーがあった。

 

 

□九州DIYリノベウィークについて

・吉原氏も含め、相談し合えるような関係構築のため、

 「自分たちの好きなまちは自分たちで創ろう」を合言葉に、九州DIYリノベウィークの活動紹介をされた。

 九州DIYリノベウィーク(http://diyrweek.npo-fbs.com/)


・23の地域と10のリーダーの活動が載せられ、組織や会員制の活動ではなくクラブ活動に近いものである。

 


□冷泉荘[福岡市博多区]について

・最寄り駅より徒歩5分圏内に位置し、商店街の一員でもある現在築65年の物件を親より譲り受けた。


・当時はスラム状態になっており、中国マフィアの巣窟のような状態であったが、

 DIYリノベーションを行い明るい雰囲気を取り戻し、年間2万人の人が集まる。


・DIYリノベーション成功後の現在は、登録有形文化財の登録を目指している。

 登録有形文化財は、木造中心で鉄筋コンクリート造の建物は少なく、

 かつ民間の賃貸が登録有形文化財に指定されれば、1つの象徴となり、

 DIYリノベーションという文化に自信と価値が付与される。


・普段目にする建物でも思いを持った目で見ていくと、別次元のものに入る可能性がある。


・ボロボロの物件でも街を変えられる可能性があるという事例になればと思う。



□京都府『都住研』の活動について

・京都にて八瀬の西村会長という方が、

 価値の無い京町屋を何十年もかけてブランディングし情報発信を行っている。


・京都は、建物の間口が狭く接道する道路も狭いことから、

 再建築不可のエリアが多数ある。法律的なハードルがある中、

 分譲という形で近隣の入り口を通った先に新築で建物を建てている。

 街の新しい可能性を示している事例がある。


・そのような問題解決を可能にしている都住研(都市居住推進研究会)という勉強会活動があり、

 行政の方々、不動産業界の方々、建築業界の方々、大学の方々合わせて作られている。

 都市居住推進研究会(http://www.tjk-net.com/)


・20年以上の歴史があり、そこが核になり京都の町の問題である、

 再建築不可物件の解決を行い、今までタッチできなかった土地奥の建物を再生できる仕組みを作られた。

 そこでは、法律の解釈を再度考え活用していくことで、様々な問題をクリア出来ている事実もある。


・その他にも、ファンドの仕組みを組み立て、

 京町屋に投資できるような仕組みがあり、京都の町を守れる環境がある。

 


□日の里団地[福岡県宗像市]の活動について

・ここ数年で非常に有名なプロジェクトで、宗像市役所と市民が一緒になり、

 団地を再生させているが、団地を飛び越え町中の仕組みが大きく展開している。


・6時間近くまちづくりについて会議を行ったが、

 その場所は福岡市の大濠公園のそばの会場であった。不思議な話で、現地で行わず街中で行っている。


・宗像の町内会長やPTAの方が集まり、これからの日の里をどうしていくかを語っていた。


・そこにゲストとして著名な先生や大企業の方、福岡を動かしてるような組織の方などが、

 日の里にいつのまにか関わる状態になっており、広域な方たちがビジョンを固めている現場があった。


・象徴的であったのは、アクセスの悪い地域の再生でも、方法によっては可能になる事であった。


・もう1つ象徴的であったのは、リノベーションという言葉が1度も使われていなかった。

 日の里団地は、まちづくりの新しいモデルではないのかと感じた。

 さとづくり48(https://stzkr.com/)



□熊本県津奈木町の事例について

・行政の方が中心になり、街のビジョンを作っている。


・吉原氏が福岡市中央区で運営する新高砂マンションにて、毎週末マルシェを行われている。


・行政の皆さんが一緒になり、1つのマンションとの結びつきから新しい骨格本格をつくり出そうとする、

 スモールサイズの繋がりを政策に入れており、興味深い事例となっている。

  


□鹿児島県の活動について

・直接的で大きな変化が起こっている。九州DIYリノベウィークメンバーが、

 鹿児島県庁18階を貸し切り、コワーキングスペースとすることが起こっている。


・公民連携の視点から、県庁の一部を民間が動く場所としている直接的な事例である

・また、有名な事例で鹿屋市の『ユクさおおすみ海の学校』という

 小学校の跡地の再生をしているグループもあり、公の物件をこれからどう動かしていくかというのが、

 これからの大きなテーマにななるのではないか。

 ユクさおおすみ海の学校(https://yukusa-ohsumi.jp/)


 

□長崎の事例について

・長崎大学の先生とほとんどが長崎県庁の皆さんで構成されているチームがある。


・なぜ長崎県庁の方が入っているかというと、

 長崎県所有の魚の町団地という築75年の県営住宅が廃墟になっているからである。


・戦後最古の現存する物件と言われ街中で保存されているが、長崎県としては活用する方向で

 議会で決まったが、その運営方法は非常に難しいとされている。


・築75年のほとんどリノベーションもしてない物件を、サブリースの仕組みを用いて活用していく。

 サブリースの仕組みも県としては全くお金を払わず、賃料だけもらうという仕組みになっている。


・トイレ無し、水無し、ガス電気がつくかどうかもわからないという物件が、動き始めるとしたら、

 どのような物件でも動かせるのではないこと言う時代になっている。


・県庁の方も、サブリースという考えはあったが、サブリースの仕組みまではイメージされておらず、

 上田さんのセミナーの様に、様々な仕組みを積み上げていくことによって、

 県やサブリースを行う企業、入居者の三方が安心して使える仕組みも可能であると感じた。

 

↑全国的な空き家利活用の事例を紹介する吉原さん



上田さん、橋本さん、吉原さん、また、参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

全5回にわたり開催された本プログラムですが、講師の方々、参加、関わってくださった方々、誠にありがとうございました。

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