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『空き家・空き店舗利活用プログラム』第4回目 by m

空き家・空き店舗利活用プログラムの4回目は、実際の空き店舗を会場に開催しました。

内容は

基調講演:

  株式会社グランドデザイン・アドバイザーズ  上田 耕太郎 氏[合志市]


事例紹介

  弊社 村田 明彦


借りたい人の借りたい思い

  玉名市地域おこし協力隊 上平氏


空き家利活用ワークショップ (参加者みんなでお話かい)


を行いました。基調講演でのお話は、すごく濃く長いので、下記しておきますので、興味ある方読んでみてください。とても勉強になります。


1空き家は何故利用されないのか

不動産取引上の問題…「物件を共有しており、意見が1つにまとまらない」「所有者である親は認知症で法律行為が出来ない」等。不動産に加え、多様な専門家の協力による問題解決が必要である。

個人事情…「仏壇がある・親戚の目」「将来使うかもしれない」等。問題提起や根本的な意識改革が必要である。


空き家活用の上で、空き家バンク※1という存在があり、現状では救世主たりえない。

では何故救世主ではないのか、活用されていないのか。3つの理由がある。

①バンクに登録されている空き家の立地問題…田舎生活の理想とのギャップ。

市町村の制度上の問題…「移住定住が目的で住民票を移してくれる個人だけが対象」等、不動産会社の購入や事業利用の目的で借りることが出来ない。

②登録されている不動産の取引上の問題…不動産業者の介入がなく専門家でない当事者間での交渉・契約になる。不動産上の取引では、「どっちが修理する」といった「無過失責任」に対する意識の欠如がある。

③所有者も借りたい人も「希望条件のハードルが高い」…安く借りたい借主と高く貸したい貸主とのギャップがある。

特に③の内容では、改修工事をする際の工事区分として「A・B・C」の3種の工事区分がある。


A…発注:貸主。費用:貸主。

建物の躯体に関わる工事。資産価値維持や長寿命化に必要である屋根や外壁等がある。

B…発注:貸主。費用:借主。

借主の入居に伴い、借主が設置する設備の工事だが、建物全体に影響があるので、貸主の指定する業者へ貸主が発注する。費用については、貸主負担となる。工事内容として、壁天井を抜く必要のある工事、電気配線、給排水工事等がある。

C…発注:借主。費用:借主。

借主の入居に伴い、建物全体に影響しない工事。照明、什器等があり、一般的に原状回復に含まれている工事となっている。


以上の諸問題について、空き家の利活用においては貸し手、借り手、世間に良い『三方よし』という考え方が重要であると明かされた。


2.事業計画書の作り方

事業計画書とは何か?

  ・予算を作り、その目標達成に必要な行動を計画することを指す。

事業計画書を作る理由は?

1,誰にどれだけサービスを提供するのかを明確にする。

2,売り上げ、費用、利益を予測し、実際との差異を分析し課題を明確にする。

3,市場や競合の分析、マーケティング、販売戦略を明確にする。

誰のために作るのか?

 自分のため(やる事の明確化)や、取引先のため(やりたい事を理解してもらい、協力をしてもらう)、銀行・不動産オーナーのため(利害関係の一致で協力者になってもらう)に計画書を作成する。

事業計画作成のために実施すること…想い⇒言葉⇒文章⇒数字

「想い」を人に話せる「言葉」に換え、話したい内容を「文章」に換え、文章の裏づけに「数字」で根拠を示す事から始める。

事業計画書に必要な6W2Hとは?

銀行から資金の借り入れをする際に、1番重視される審査内容は「確からしさ」である。確からしさは、この人なら出来そうという材料がどれだけ多いかで判断される。

「確からしさ」を確保するために事業計画においては6W2H「Why誰が,What何を,Whereどこで, Whom

誰に,How toどのようにして,Whenいつ, Whom誰が,How muchいくらで」が必要になり、この8つを整理することが重要になる。以下は、6W2Hについてまとめたものを列挙する。


Why誰が

なぜ事業を始めるのか?この動機を突き詰めて社会的意義を見出し使命感へ昇華させる。

What何を

4軸分析で、市場内での自分が考えるサービスの立ち位置を確認する。

Whereどこで

どの市場に参入するかを考える。SWOT分析※2を行い事業の強みや弱み、それに伴う競合の事業内容の脅威や地域の特性などを分析しその地に適応できる事業を考える。

Whom誰に

これまでの動機や分析を元に、ターゲットを絞り込む。

How toどのようにして

自身の経験を提供する。経験がない場合は、競合優位性や独自性を発揮するためのノウハウ・手段を身に付ける。

Whenいつ、どんなタイミングで

どの時期にどんな人と、どれくらいの資金が必要か時間軸の概念を設定し、明確にする。

Whom誰が

事業を行う自身もそうだが、ビジネスパートナーによって自分の能力を引き上げてくれる場合もある。地元の素材を使い、腕の良い職人が作る料理店などが良い例である。

How muchいくらの収支、資金で実施するか

損益分岐点を理解する。この際、小さく始めて大きく育てることが重要であり、固定費を出来るだけ抑えることにより変動費などで損益分岐点が調整をしやすくなる。

 また、撤退のラインを定めることが重要である。月々の資金繰りを把握して、月次の損益分岐点を算出する。仮に月次で赤字になった場合、何ヶ月経てば資金ショートするか調べることにより撤退ラインを割り出すことが重要である。

How muchいくらの収支、資金で実施するか

 資金調達は、創業融資は公庫の業務目的として、創業支援が含まれているため日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)から借り入れを行うことを示された。

 また、借り入れのほかにクラウドファンディングによる資金調達もある。

などすごく濃い内容ですした!!


次回は同じ場所で、実際の解体を行います。




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