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『空き家・空き店舗利活用プログラム』第3回目-1 by F

2023年の2月21日に事業の第3回目として、HIKEさんにて各地域でご活躍の方々のご協力を得て、セミナーと空き家見学ツアーを実施して頂きました。




1,NPO法人福岡ビルストック研究会 理事長 吉原 勝己 氏[福岡市]



①大阪の事例

 大阪の大正区というエリアは、海に近い場所に、古びた建築物があり、府民にとってはここで暮らしたくないという印象だった。

 しかし、現在は賑わっており、若い女性などが通う場になっている。どのような取り組みがあったか。

 

 大正区では、

「大正区が責任を持って管理をするから、川辺の管理を一任して欲しい」

という事を行政に投げかけていた。

 行政側は、責任の所在がはっきりしているので承諾をし、このエリアの利活用に柔軟性が生まれる。結果としてマチの価値が高まり、次第にいい雰囲気へ変化していった。公民連携をし、相互がマッチしいい働きをする。マチづくりの成功例といえる。(現在、大阪で住みたい町3番目にランクイン)


②空き家再生の目的

 福岡では、新築よりも古い物の中に価値を見出し、それを再評価して使用する事で、古い建物こそ利益を得やすい。価値の転換が起きている。新築という考え方は経営から見てナンセンスな時代になっていく。

 しかし、地方では新築もリノベーションと同じくらい安い。また、建て替え可能な空き家も豊富にあり、地方ならではの難しさがある。しかし、何のためにその地に物を作るかは、地方も福岡のような人口密集地でも変わらない。大切なのは、


「そこに住んでいる人がいかに幸せ感”を味わえるか。」にある。



吉原さんのセミナーでは、同じような金額であれば、そこに住む人が幸せ感を味わえれば、どちらでもいいと感じました。しかし、価値基準の重心をどこに置くかにより新築かリノベーションか変わると考えます。

 今回の空き家・空き店舗利活用の目的の対象は玉名市民等、多数になります。多数が幸せになるためには、新築もいいですが、大阪の大正区のように、川辺という元々ある価値を再評価し使用することによって、マイナスイメージをプラスに変えることが出来るのではないでしょうか。


 そこに住む人があまり良い印象を抱かない=(マイナス)⇒(プラス)に変えることで、新築という(ゼロ)⇒(プラス)の場合と比べて、幸せ感をより味わえるのは空き家・空き店舗であるように思えてきました。

 たとえ同じ金額でも目的達成のための効果が大きい空き家・空き店舗の再生は、まちづくりには新築より適しているのではないでしょうか。もし失敗をしても、(マイナス)⇒(ゼロ)になるだけで、街の雰囲気は良くなると考えます。

 吉原氏のセミナーによって空き家・空き店舗を何のために再生するかという目的を再認識することが出来ました。ありがとうございました。




2,Design Space 代表取締役 脇黒丸 一磨 氏[鹿児島県 伊佐市]

 

①事業内容の作り方と注意点

 事業開発と聞くと何から始めていいか…

資金調達はどうするか…肝心の事業内容は…。など多数のハードルがあり、尻込みしてしまう。

 特に、事業開発は難しい印象があるが、「事業内容は全国・世界にあるような事業内容を自分の中で落とし込んで、その地域に合う方法で事業開発をしている。」というコツを教えて頂いた。また、「失敗したものも成功したものも参考にする。」という事を行い、「たとえ失敗した事業でもその地域に合いそうな内容であれば改善点を探し実行する。」といった方法もある。


②事業を立ち上げる際の注意点

 1,事業立上げ本人が楽しくない、面白くないと思ったらストップ。

 2,人を雇うタイミングで収支が合わなければストップ。

以上2つを意識する。


 以上の内容から、事業開発の参考は、成功したものだけでなく失敗した事業からも学びがある事を認識しました。また、注意点であった事業の止め時の見極めでは、成功している様に見えても、本人のキャパシティや仕事量に対する収支が合わなければ必然的に本人もきつくなり楽しくなくなるという筋が通った説明があったことで理解を深めることが出来ました。ありがとうございました。



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